お店出し その1

今日は、西村さんの新しい舞妓さんのデビューの日でした。今日誕生した西村さんの末っ子は朋子ちゃん。

京都ではデビューのことを、お店出しといいます。

仕込みさんを約一年経験して、お師匠さんのお許しをいただいて、ひと月の見習いさん(わかりやすいくと研修生)を経た人のみが、この晴れの日を迎えられます。半だらりの帯から、だらりの帯へ。黒の紋付の正装のお衣装は、優に10キロを超える重さ。肩に衣装をのせただけで、体がよろけてしまいます。早朝に髪結いさんにいって、おしろいやさんに顔をしてもらい、衣装をつけて、男衆さんの伴われお茶屋さんにご挨拶へ。私の時は、まだお茶屋さんが90件近くあってなかなか長い道のり。衣装は重たいし、さらでおろしてもらったおこぼの鼻緒は痛いし・・・でも、それが吹き飛ぶほどうれしい一日です。

今の1年は早いですが、この年の、舞妓さんにデビューするまでの1年はとっても長かったですから。

3日間ほどはこの黒紋付きでまわるのですが、それまでは見習いさんのお座敷しか知らないのでどこのお茶屋さんにいっても、右も左もわかりません。でもみんな通ってきた道なので、この日はお姉さん方も寛容に見守ってくださいます(笑)。正直この3日間はほぼお座敷の記憶がないのです。もう座っているだけで精一杯。ふわふわ嬉しかった感情だけが今もまだ残っています。

 


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コメント: 1
  • #1

    ちひろ 向日葵 (日曜日, 05 6月 2016 22:02)

    いつも楽しみに拝見させて頂いております(^-^)♪