上草履

女紅場学園という舞妓さん・芸妓さんの学校があるのをみなさん、ご存知でしょうか?

祇園甲部歌舞練場の裏にあり、都をどり中は楽屋としてつかわれるのですが、普段は私たちの学校です。

必須科目から選択科目まで、いろいろなことを教えてくださいますが、もちろん和物ばかりなので、お着物で通います。

・・・ということは、上履きも、靴ではなく草履なのです。仕込みんの時から、赤い鼻緒のお姉さんのおさがりを使わさせていただいていたのですが、ある時、こんな素敵なプレゼントをいただきました。

亀治郎さん(今の四代目猿之助さん)の大ファンだったことを知る友人が別誂えの鼻緒で、上草履を贈ってくださったのです。赤い鼻緒が並ぶ草履の中で、どんなに焦っていっても絶対に間違わないお草履。とっても嬉しかった。それ以来10年以上お稽古場で愛用した(結構酷使された様子がうかがえる痛みようですよね・苦笑)一足は今でも手放せず、手元のあります。そしてそれ以来、店出しした妹筋の舞妓さんには上草履を贈ることにしていました。お稽古が少しでも楽しくなるように。たかが上履きと思われるかもしれませんが、毎日通う中で、他と違う一足はとても大事なお稽古の友なのでした。


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コメント: 1
  • #1

    ちひろ 向日葵 (水曜日, 15 6月 2016 00:09)

    お稽古の友 必要ですよね♪ 好きで始めたことでも 辛いことはきっと たくさんありますものね